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中尾明文堂ネット店の完全手彫り印鑑、手仕上げ印鑑は上野山有徳が作成しています。
中尾明文堂ネット店で販売している開運吉相印鑑は、一級印章彫刻技能士である4代目店主上野山有徳が彫刻しています。2012年には全国印章技術大競技会 木口密刻の部で日本一の賞を受賞、「一生が勉強」を胸に、毎年様々な展覧会に作品を作らせて頂いております。
完全手彫り印鑑と手仕上げ印鑑の違いとは
完全手彫り印鑑とは、印鑑を作る工程の最初(字入れ)から最後(仕上げ)まで、一切を完全に人の手で行う印鑑をいいます。手仕上げ印鑑とは、荒彫りの工程で機械を使い、仕上げを人の手で行う印鑑をいいます。 仕上がりの違いはよく見れば分かるのですが、一般的に見分けるのは難しいでしょう。
なぜかというと、展覧会などで上位に名を連ねている方々の手にかかれば、機械で荒彫りを行ったものであっても原型を留めないほどに時間を費やして手仕上げしているからです。そこには、やはり手彫りの彫刻技能士としての矜持があるからではないでしょうか。手仕上げとはいえ、実際に彫刻士がきちんと手仕上げをすれば1日に6〜7本ほどが限度です(手彫りとなれば、熟練度によりますが1日に3本程度となります)。
手仕上げ印鑑には、手彫り技術を余すことなく注ぎ込んでおります
手仕上げ印鑑は、前述した通り完全手彫り印鑑に比べて短時間で作ることが出来ます。つまり、作成時間が短い=価格が安くなるわけです。完全手彫り印鑑は所要時間からいって、どうしても高額になります。手仕上げ印鑑は、少しでも多くの人に、現実的な価格で(機械彫りに比べるとそれでも高額ですが)提供したいという想いから作成しております。
正規の手彫り技術を会得している彫刻士であれば、手仕上げ印鑑だからと品質が劣ったり、拙いものになるということはございません。
一級印章彫刻技能士、上野山有徳が字入れから仕上げまで完全手彫り

中尾明文堂ネット店では、これまで手仕上げの開運吉相印鑑を作成・販売してきましたが、度々頂戴する、「上野山さんに完全手彫りの開運吉相印鑑をつくって頂きたい」とのご注文にお応えするかたちで、限定販売を行わせて頂くことにしました。
平成22年に厚生労働大臣認定「一級印章彫刻技能士」の資格を取得してからこれまで、全国印章技術大競技会や九印連技術競技会、大印展といった印鑑の彫刻技術を競う場においては、手彫りの部門にて金賞を3度、最高位賞を2度受賞しました。こういった競技会においては、全て完全手彫りにて作品を作っております。
中尾明文堂では、代々完全手彫り印鑑をつくってきましたが、高額なため、ごく一部の手彫り派の方にのみ提供させて頂いてきました。しかし近年、ネット店においても、完全手彫りで開運吉相印鑑をつくってほしいというお声をいただくようになり、月に5本のみではありますが販売を開始させていただく運びとなりました。
完全手彫り開運吉相印鑑、作成の流れ
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其の一 「面摺り」完全手彫り印鑑、彫刻作業の最初の下準備です。面摺り(めんすり)板で印面を整え、平らにします。きれいな水平が出るように磨きます。 |
其の二 「朱打ち」朱色の墨を印面に打ちます。文字は黒い墨で書きますので、この朱色の下地部分を荒彫りしていきます。 |
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其の三 「割り付け」文字を筆書きするために、印面に線を引きます。文字のバランスを取るための目安ですね。 |
其の四 「字入れ」まずは印稿(文字のデザイン)という下書きを作ってから、印面に墨で直接書いて行きます。文字を整えるために朱墨で墨のラインを修正しつつ仕上げていきます。 |
其の五「荒彫り」字入れの終わった印面を、いよいよ印刀を使って彫刻します。朱の部分を字入れに従って、丁寧に、かつ迅速に彫っていきます。私の場合、荒彫りの段階でほぼ仕上げに近い状態に持っていくので、仕上げよりもこの荒彫りに時間をかけているイメージです。というのも、荒彫りの完成度が高ければ仕上げ彫りが最小限で済むからです。骨格の完成度が高ければ、化粧は最小限で済むのです(故に手仕上げの場合は仕上げ彫りに時間がかかります)。 |
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其の六 「仕上げ彫り」仕上げ刀で文字と枠のラインを仕上げます。完全手彫り印鑑ならではの生命力溢れるラインはこの工程によって精度を増します。文字そのもの、文字と文字の接点、枠、枠と文字との接点、印材。印鑑全体をみながら1つの生命体をつくりあげるかのごとく最大限の集中力を持って彫っていきます。手仕上げと同じく、枠や細い文字には強度を持たせるため、深いところに行くにしたがって太くなるよう彫っております。こうすることで、人の寿命と同じ、それ以上の耐久性を持たせることを目指しているのです。 |
完全手彫り印鑑には、手彫りの工程を撮影したものを同封させて頂きます
完全手彫り印鑑には、私、上野山有徳が手彫りを行っている証として、お客様の印鑑を手彫り彫刻している工程(荒彫り・仕上げ彫り)を撮影したものを同封させていただきます(※手仕上げ印鑑には写真はつきません)。
完全手彫り印鑑の証となるように、彫り終わった後ではなく、彫っている途中の写真を撮影しております(※機械での荒彫りではないことの証明になります)。
中尾明文堂・ネット店が、きちんと、誠実に一級印章彫刻技能士が刀を握って印鑑を最初から手彫り彫刻しているという証であります。